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イヤホンわすれた。aquviiのこと。
代官山のaquviiが年内いっぱいでお店を閉めるという。珍しく恭造さんが店番していてそれを告げてきた。でもなんかもう次の新しい企みをしているようです。元気だねー。いま、店内はアンティーク雑貨が半額になっていてお宝掘り出し期間中です。性懲りも無くまた使い道のないものをゲット。ふるいふるいナイトキャップです。チュールで出来ていて縁に白いレースをあしらってある。意外と普段使い出来るかも。レースが控えめに頭の上に並ぶ様子はまるでメイドさんのあの髪につけるあれみたい。ボロボロのデニムとよれよれのTシャツとルブタンの漆黒パンプスにあわせたい。耳には小さな真珠。

この店ではとにかく無駄な雑貨ばかりを譲ってもらっていた。
aquviiは14年前に代官山の今は無きキルフェボンの向かいにあったアパートの小さな小さな一室ではじまった。 コンセプトは旅の思い出だかお土産だか、そんな感じで、雑誌にお店が紹介されているのをみて足を運んだことを今でもはっきりおもいだすことがわたしにはできる。お土産やプレゼントの醍醐味っていうのは普段自分では買わないようなものを贈るだとか戴くことのような気がしていて、わたしといえばとにかく人に贈りものを贈る、、とゆうか、もはや多分押し付けにほぼ近いことばかりをしている。それをみた瞬間にどうしてもそのひとのことが頭から離れなくなったときにその行為をしたいとつよくおもう。いや、おもうまえにたぶん買ってる。あの瞬間がだいすきだ。何かをみつけた瞬間に誰かの顔とか声とかにおいをおもいだすとき。あたまからはなれなくなる。あと古いものだと一点しかないから、つい特別な運命みたいなものだと勝手に勘違いをしていてもたってもいられなくなる。ふるいものがすきなのはそうゆう理由もある。むかしむかし、どこのだれかわかんないけどどこのだれかが丁寧につくったもの。量産できないやつ。だいたいなにこれ?ってゆうものが多い。すっごい下手くそなものとかもある。どこかのお母さんがつくったのかな、みたいな。その物語をまた勝手に自分の頭の中でつくりあげる。その手助けをaquviiはよくしてくれた。ときには売り物じゃないものを気に入ってしまいどうにかして譲ってくれないかと拝み倒したこともある。それがまたなんかよくわかんないただの空き箱だったり。撮影で大量のくまのぬいぐるみをつかいたくて、物凄い量のテディベアを借りたこともある。その中から何匹かうちに連れて帰らせてもらい今はよしこちゃんの家に居たりもする。恭造さんにも言ったけど、ほんとに無駄なものしか無い店だった。これは最高の褒め言葉だから、と。

恭造さんはわたしのことをいつも「たかやまえり」とフルネームで呼ぶ。それがなんだかとてもうれしい。わたしがアヤカウィルソンのことを本人に向かって「アヤカウィルソンはさー」とフルネームで呼びたいこととおなじなんだとおもう。
aquviiは元々はそうやって世界あちこちの古いへんてこな雑貨を中心にお店をつくっていたけれど、段々と色んな作家のアクセサリーや作品を扱いはじめたりオリジナルの服や雑貨をつくりだして、それが人気となりいつのまにか今の場所に引っ越しをしてきた。代官山のアクアガールがすぐに行けて仕舞う魔の場所だ。家から歩いて10分しないくらい。並木橋から代官山に抜ける八幡通り。シュプリームには相変わらず人の列が出来る。一度も入店したことがない。わたしはその列の横をよく大荷物を抱えながらいそいそと歩く。代官山で大人気だったキルフェボンもなくなって、キルフェボンよりすきだったママタルトもなくなり、そういえば最初トーガは代官山にあったんだった、とか、HYKEはgreenだったとか、そもそもaquviiがあったアパートの一室は昔、ルカニッシュという古着屋だった。大好きな古いヨーロッパの服やリネン類、レース、籠を多く扱っていた。雑誌で大森ようこ大先生のページでルカニシュのクレジットをよく見掛けて気になり店に行ったんだった。昔はそんなことばっかりしていた。ショップリストから何回店に電話をしたかわからない。雑誌のドレスクレジットやニューショップ紹介ページは夢がつまった宝石箱みたいなものだった。わたしはいつも夢中だった。ひとりでよかった。なんにもこわいものがなかった。 おもいだそうとしたらキリがなくてでもおもいだせないことがたぶんたくさんあって、それがすこしさみしかった。


aquviiのはなしがいつのまにか、また自分のノスタルジーになってしまいました。いつものことです。まりことふみ曰く「たかやまはすぐに主人公になる」

はいはいすみませんでしたぁ。





Aquvii アクビ  http://www.aquvii.com

https://www.instagram.com/aquvii_daikanyama 渋谷区代官山町2-5





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